孤独と依存
どんな人間もある程度は他人に依存しながら生きていくものだと僕は思っている。その依存する先が友人なのか恋人なのかそれは人それぞれだろうが、人間やはり良き理解者というものが必要だ。
もちろん時に本当の孤独感を感じることはある。それは以前にも述べたが、それでもやはり精神を安定させる為に、自分は一人だと思いたくない為に、また他者と意見を交換して相乗効果を生んで成長していく為に、人は常に誰かを欲し、そしてある程度依存をしていくと思う。
そこで考えたいのはそういった依存する先の人とどういった関係性を築くのがベストなのかということ。それはその当人と目線だけではなく常に相対するその依存先の目線を考えなければいけない。
ウイルスですら寄生する先の人間がすぐ死んでしまわないように、自分の寄生先がなくならないように、日々変化しながら生きている。
さて、本題であるが、人間が他の人間に対して依存する時に気をつけるべき事は、何を君は持っていて、何をその人に与えているか、そしてその人は君に何を与えてくれているかを考えるということだ。
先に僕は相乗効果という言葉を使ったがまさにこれ。その相手と付き合っていく事で互いに相乗効果がある関係がベストである。
時に自分の能力値があまりにも低く、でも自己成長がしたいから、周りの友人関係を優秀な人材で固めて、自分も優秀になろうと努力する人間がいる。もちろんそれは一つの方法論としてはありだと思うし、実際周りの環境を変えることにより自分が磨かれることはあるだろうが、その際にその弱者は強者がもっていない何かしらを与えていなければいけない。例えば強者が忘れてしまったハングリー精神とかね。
そうやって自分の周りの友人関係を身辺整理して観察してみると、きっと他者が自分に与えてくれているものはすぐに思い浮かんでくるだろうが、君が他者に何を与えられているのかという問いに対して、困る友人がその中から出てくるだろう。
そうそこがポイントであり、そう考えると自分を日々成長させたり、自己研鑽をしなければ周りに何も与えられない人間にどんどんなっていき、いずれは本当の孤独が訪れることとなるだろう。
もちろん本当の孤独を感じてから急成長し、他人に何かを与えられる人間となり、成長していくという過程もあるだろうが、やはり最初から自分はこの人に何を与えられているかを理解しようとしたり、考えながら関係を築ける方がいいだろう。
恋人関係であっても、よく男に依存してしまう女性であったり、好きだった彼女に振られて落ち込む男がいるが、そういった人達は一体自分は彼彼女に何を与えらていたのかを考えるべきだ。そしてその与えていると思っていた自分の価値がその人にあっていないから人は離れて行ってしまうのである。
厳しい事だが世の中多くの事はgive&takeで回っている。社会に出たら厳しいよ、とか、社会ではそんな事は通じない、とかいう慣用句の本当の意味合いは、世界はgive&takeで回っている為、君が何も持たざるものであれば誰からも必要とされないよ、ということを言っているのである。