危機感を感じる事
人のモチベーションを上げる為に、何かを成し遂げようとする動機を得る為に、心の奥底にある情熱を湧き上がらせる為に、危機感というものは最も実用的で即効性のある処方箋だと思う。
例えばこんな経験がある。大学受験で行きたかった大学に落ち、浪人をした。浪人時代、浪人を始める前の3月ぐらいの時期、完全に僕のやる気スイッチが入った。パチっと音がなったのが聞こえた。現役時代や学生時代、多くの場合は親や先生からの、勉強しなさい、いい大学に行きなさい、という他者の言葉の勇気づけや煽り、他者からの意見で自分のマインドを動かされそうになる。だが、それは全くといっていいほど意味がない。僕は受験を通じてそれを学んだ。人は他人の意見で動くことはない、自分の心や自分の思考によってのみ変わる。他者の意見を完全に自分に落とし込めて初めて、自分の心が変化し、行動が変化する。つまり現役時代は他社からの意見が自分の心の心境の変化にはならなかったし、最悪浪人をすればいいと、きっと心の奥底で考えていたのだろう。しかし実際受験に落ち、ショックを受け、かつ浪人になる、浪人は絶対に1浪だけと決めていたし、でなければ普通の人間ではなくなる気がした。そう浪人時代にやる気スイッチが入った理由は、あと1年しかないという強い危機感だ。
人のやる気が本当の意味で入るのはこういった危機感を感じる時なのだろう。もちろんその他にも、理想の自分を見つけそれに向かって努力する、また退路を断つ、という方法もある。がつまるところ危機感を感じるという、感情以上に即効性があり持続するモチベーションはないと思う。
昨日ニュースで低所得者や日雇い労働者がこのコロナ化で職がなく、炊き出しに並んで生活を凌いでいるニュースを見た。僕が感じたのは強い危機感だった。
僕の会社にいる人はほぼこのニュースを見ても他人事だろうし、言ってしまえばいい大学を出て、いい就職先に就職していると思う僕やその周りには、こういったニュースから危機感は覚えないだろう。
だが僕は違う。はっきりと危機感を感じた。何だって有り得る時代、もし今の職を失ったら?会社が倒産したら?何が僕に残るだろう。最悪のケースを考えると、僕もああいったニュースに出る人になる可能性は、ゼロではないだろう。
僕が言いたいのは、そういった危機感を疑似的でもいいから心で感じ、その危機感をエネルギーに変えて、自己成長の糧にできるよということ。